【第14回】皮膚から入るのは口からより怖い?

執筆担当:
湯川 貴男(湯川クリニック院長)

 

  

今回は「ナチュラルスタイル5つのポイント」の2つめ、「生活用品」がテーマです。

 

経皮吸収」という言葉をご存知ですか?

皮膚から様々な成分が浸透することを言います。

 

皮膚は毎日さまざまなものを吸収しています。 

このはたらきを利用して、多くの商品が開発されています。

例えば湿布タイプの鎮痛剤などがありますね。

 

 

ところで、「経皮毒」という言葉を聞いたことはありますか?

 

皮膚から有害な化学物質が吸収されることによって、身体に負担がかかることを「毒」と表現したものです。

この言葉が指す毒の対象は、日常使われる製品に含まれる成分を指します。

食べ物に気を遣う人は多いと思います。

これら口から入ったものは腸で吸収され、肝臓である程度選別されます。

 

シャンプーや洗剤など、日用品について考えたことはありますか?

 

実は、皮膚から吸収されるものは、口から入ってきたものに比べて、

皮下脂肪に蓄積しやすく、排泄しにくいといわれています。

 

皮膚の表面にも角質層というバリアがあるので、大きな分子は通過できません。

 

しかし、日用品に含まれる化学物質は極めて分子が小さいものが多いのです。

 

シャンプーや洗剤などに含まれる界面活性剤が有名ですが、他にも多くのものがあります。

これらは簡単に皮膚を通り抜けてしまいます。

 

 

取り込んだものの一部はそのまま血液中に送られるので、注意が必要です。

皮膚から血液に送られ、そして体中の細胞に取り込まれます。

 

化学物質は脂に溶けやすいため、中でも脂肪組織に蓄積されます

脂肪というのは、皮下脂肪 ・ 内臓脂肪だけではありません。

脳や精巣、卵巣、乳房なども脂肪の多い組織です。

それら蓄積した結果、不調が出てもおかしくないことは想像に難くありません。

 

ところで

吸収されやすい身体の部位はどこだかご存知ですか?

身体の部位によって経皮吸収されやすいところと、そうでないところがあります。

 

腕の内側を1とすると、額では6倍、背中は17倍、生殖器は42倍というデータがあります。有害物質が42倍も吸収されやすいというのは、怖いことですよね。

 

 

これは恐怖を煽るためにお伝えしているのではありません。

神経質になりすぎてもストレスになりますが、意識することは必要と感じます。

 

それでは、これらとどのように付き合っていったら良いのでしょうか。

 

 


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