【第20回】筋肉はとてつもなく沢山の役割がある

執筆担当:
湯川 貴男(湯川クリニック院長)

 

  

運動が必要な理由。

その一つは、筋肉を維持するためです。

 

そのために体力に見合っただけの運動が絶対に必要なのです。

 

 

筋肉が衰えるとどういうことが起こるでしょうか?

 

1.疲れやすく、動くのが億劫になる

 

筋肉が減ると疲れやすくなります。

そのため、動くと疲れるので体を動かさない。するとよけいに筋肉が減る。動くのがさらにしんどくなる、といった悪循環に。

 

2.自律神経や内臓にも負担がかかる

正しい姿勢が維持できなくなります。その結果、背骨をはじめとした骨がゆがんだり、自律神経や内臓にまで悪影響が及びます。

例えば首の周りには重要な自律神経がいくつもあり、姿勢が悪くなって負担がかかると、「頭痛」「イライラ」「めまい」などの症状が現れることがあります。

 

 

★当施設では身体の土台、足元から改善する足育も行っています。

 

3.低体温、免疫力が落ちる

風邪を年に何度もひくということはありませんか?

筋肉が減ると熱を作る力が低下するので、低体温になりやすくなります。

体温が1度下がると免疫力は30%下がると言われています。

免疫力が高ければ悪化する前に勝つことができますが、免疫力が下がると、外から入ってくる細菌やウイルスにやられやすくなります。

4.意欲が下がったり、ストレスに弱くなる

気分を明るくするセロトニンや、意欲を高めるドーパミンという物質は加齢により減少していきます。意識的に体を動かさないとこれらが出にくくなり、「何もやる気が起こらない」「するのが面倒」といった気持ちになりがちです。

 

 

5.体温調節がうまくできなくなる、熱中症になりやすくなる

筋肉は「水分貯蔵庫」としての役割も果たしています。

筋肉が少ないと内臓が外的温度の影響を直に受けやすくなり、熱中症にもなりやすくなります。

6.血液を心臓に返す力が落ちる

冬場足元が冷えて眠れないことはありませんか?

下半身の血液は重力に逆らって心臓まで戻っていかなければなりません。これを助けているのが脚の筋肉。脚の筋肉が衰えると、血液を送り戻しにくくなり、冷えやむくみの原因になります。

7.内臓を保護する力が落ちる

腹筋が衰えると、下っ腹がポコッと飛び出してきます。見た目も気になりますが、こういう状態は、お腹の内臓を保護する力も弱くなっています。

 

8.脂肪を燃焼する力が落ちる

筋肉が動くことによって、脂肪を燃焼するホルモンが分泌されます。筋肉が減ると、このホルモンが減って、同じ量を食べても太りやすい体質となってしまいます。

 

 

細かいことを挙げればまだありますが、これだけでも「筋肉減少要注意!」ということが分かりますね。

 

 


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