【第15回】普段使っているものを点検してみよう

執筆担当:
湯川 貴男(湯川クリニック院長)

 

 

皮膚から吸収される化学物質を含んだものとして、何を思い浮かべますか?

 

代表的なものを挙げておきますが、これらは一例です。

 

成分名 商品例
合成界面活性剤

ノニルフェノール ・ ラウリル硫酸ナトリウムなど

 

シャンプー、洗濯洗剤、食器用洗剤、歯磨き粉など

乳化剤

ポリエチレングリコール ・ プロピレングリコール ・ ジエタノールアミン ・ トリエタノールアミンなど

 

シャンプー、リンス、化粧品、ボディ用品など

酸化防止剤

ブチルヒドロキシアニソールなど

 

シャンプー、リンス、化粧品、ボディ用品など


保存料

パラベンなど

 

シャンプー、リンス、化粧品、ボディ用品など


紫外線吸収剤

オキシベンゾンなど

 

日焼け止め、メイク用品など

染毛料

パラフェニレンジアミンなど

 

ヘアカラー剤(市販、サロン問わず)

着色料

タール色素など

化粧品、メイク用品、ヘアカラー剤など
吸収材、ポリマー  

紙ナプキン、紙オムツなど

 

 

 

当クリニックの臨床でも、これらの物質が疾患の原因となっているケースが多々あります。

 

このような方の場合、経皮毒を徹底的に避けてもらわないと、なかなかいい結果が出ません。

 

 

・少しずつ皮膚症状が改善していっていた時期に、うっかり合成洗剤を使ってしまい、症状がひどく悪化した。

 

・紙ナプキンを布ナプキンに変えてもらっただけで、ひどい生理痛がウソのように消えてしまった。

→経皮毒は婦人科疾患との関連も大きいと考えられています。

 

 

このような例を経験しています。

 

 

 

もう一点、重要な観点は、自然環境にとってもよくないということです。

 

身体に不純物として残ってしまうものなので、自然界に戻ったときにも分解されずに蓄積されてしまうのではないでしょうか?

 

 

現代は、さまざまな化学物質に囲まれて生活しているので、すべての経皮毒を避けることは不可能です。

 

それでも、皮膚から吸収される化学物質がある、ということに注意を向けておくことは大切と思います。

 

 


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